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 介護保険は「社会全体で高齢者の介護を支える」ことを目標に始まりました。これにより要介護認定で介護が必要であると判断された人は、介護保険の限度額内なら1割負担で様々なサービスを受けることができるようになりました。利用者が快適な生活を送るために、通常は≫ケアマネージャーに依頼して、訪問介護、デイケア、福祉用具の貸し出し、ショートステイなどのサービスを選んでもらい、ケアプランと呼ばれる計画(週単位、1か月単位)を立てて利用します。

 それには、老いていくことを見据えてどのように暮らすかを考えることが必要です。ケアマネージャーは専門職として介護サービス全般の知識を持ち、サービス事業者と利用者の橋渡しをします。利用者の状態や生活を考えてくれることと思いますが、必ずしも利用者や家族の性格や希望する暮らし方をよく知っているとは言えません。

 ケアマネージャーにケアプラン作成のすべてをゆだねてしまう前に、利用者本人や身の回りのお世話のキーパーソンとなる家族で、現在の、これからの暮らし方を考えてみませんか? ケアプランは誰が立てても良いのです。だとしたら、自分たちの手で計画を立てることが一番望ましいのではないでしょうか。

 そんな考え方が、「マイケアプラン」です。これは家族の介護を体験した島村八重子氏などが介護保険制度ができてまもなく発信し始め、今では介護の担い手、専門家や学者が参加した「全国マイケアプラン・ネットワーク」活動になりました。介護のキーパーソンである家族がケアプランを主体的に作ることを勧め、そのために必要な頭の整理方法、作り方のコツや、ケアプラン作成支援ソフトを伝えて介護家族を支えています。

 わたしたち『鎌倉介護ガイド』のスタッフは自らの親の介護を目前にして、この「マイケアプラン」に共鳴し「親や自分自身の老いを見据えて生活を考え、その時に向けて自ら計画を立てて準備しよう」と思い至りました。ケアマネージャーという専門家の手助けを借りるにせよ、主体的に「サービスを選び、利用する」ことはとても重要です。

 今回、鎌倉における介護関連の情報を集めて当サイトを立ち上げた背景には、そのようなスタッフ一同の思いがあります。このサイトをご利用くださる皆さまにも、「自分たちで暮らしを見つめ、ふさわしいサービスを選んで利用する=マイケアプラン」という考え方をぜひ知っていただきたいと思います。

 ここでは「マイケアプラン」作成の糸口になるサイトや記事を紹介いたしました。皆さまの「準備」の参考にしてください。それぞれのサイトや研究会が、支援ソフトや冊子を提供している場合もあります。そちらもご参照ください。


マイケアプランの考え方や研究会                 

全国マイケアプランネットワーク
介護保険のケアプラン自己作成者と応援団のネットワーク。プラン作成支援ソフトもある。
http://www.mycareplan-net.com/index.htm


マイケアプラン研究会
マイケアプランの考えを発信し、マイケアプラン作成を支援する京都の研究会。
http://homepage3.nifty.com/mycare/

記事                      

読売新聞
ケアプラン「自分で作りたい」
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20050627ik19.htm


産経ニュース
【ゆうゆうLife】自分で作るケアプラン(下)脱“お任せ”
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/080118/wlf0801180804001-n1.htm

マイケアプラン作成支援

「プランちゃん」
枚方市のケアプラン作成サイト。単位や費用計算の目安を算出できる。
http://plan.city.hirakata.osaka.jp/